CXDIVE 2018 | WITH ALS 武藤さんのセッション「ALSの困難から発明を。BORDERLESS EXPERIENCEをすべての人に」

CXDIVE 2018というイベントが東京で開催されており、これを知った瞬間に「行きたい!!」と思って参加してきました。

 

cxdive.com

 

この記事では具体的なセッションの内容というよりもセッションを聞いた上で僕が理解したこと、考えたことなどを整理して共有しています。そのため実際の発表内容とずれている部分もあるかと思いますが、その点はご了承ください。

 

WITH ALS 武藤さんのセッション「ALSの困難から発明を。BORDERLESS EXPERIENCEをすべての人に」

ALSという体の筋肉が除々に硬直化して動かなくなっていくという病気を27歳で患ってしまった武藤さんが現在どのような活動をしているか、活動を通してどういう世界を実現しようとしているかという話でした。

 

ダイバーシティを持った人にもBORDERLESSな体験を

彼はALSを発症する前にDJを始めたのですが、症状が進んでいくにつれて手が自由に動かせなくなった。そこでJIS MEMEというカメラ型デバイスを使って眼球の動きでDJ・VJプレイが出来るアプリを共同開発した。

 

その他、手の不自由によってできなくなった家の電気や鍵の開けしめ、そしてスマホのカメラ撮影などもJINS MEMEを使って操作できるようにした。

 

この活動についてYoutubeに動画が上がっていたので参考としてリンクを共有しておきます。

 


[NEWS] 「眼で奏でるミュージックフィルムを」WITH ALS 武藤将胤が描く未来

すべての人がバリューを感じるプロダクトデザイン

ALSの患者の方でも、そうでない方でもカッコいいと思える服を作りたいという思いから「BORDERLESS WEAR 01」というブランドも立ち上げている。

 

01borderlesswear.stores.jp

 

特徴として以下の様な特徴をもっている。

・着ていて楽なスウェット素材

・ジャケットのボタンはマグネット式になっており、簡単に着脱可能に

・袖口にICカードポケットがついており、キャッシュレス決済が簡単にできる

 

このブランドを作ったときに意識したのが「ALS患者の人もそうでない人も関係なく、すべての人にバリューを感じるプロダクトデザイン」で、確かに上記の特徴は体に特に不自由なところの無い僕でも「良いな!」という感じる価値になっている。

 

いまの高齢化社会において、障害を持っていなかった人も高齢になって体に不自由が出てくる人も多くなる。このような時代においてボーダレスな価値を以下に提供していくかは重要な課題だなと感じたセッションでした。

 

ホームオートメーション化の本質的な価値は「操作のインターフェイスを自由にすることにある」

これはセッションで直接語られたことではなく僕が考えたことです。

いまホームオートメーションという文脈で、キーロックスマホで解錠できる、電気のON/OFFを声で操作できるなどの製品が出てきています。

正直「そこまでする必要あるのか?」と思うことが多かったのですが、今回のセッションを聞いたあとに考えると、これらのホームオートメーション化のプロダクトの価値は操作をAPI化することにより、インターフェイスを声にもできる、スマホでもできる、それ以外にも変更可能となり、インターフェイスが人に最適化できることに価値があるのだと気づきました。

 

いままでのインターフェイスはスイッチ操作が主流で、それは手を使えない、目が見えない人にはかなり不便なモノだったのですが、インターフェイスを自由にすることでそのような人にも最適なインターフェイスを提供できるようになります。

 

いままでこの辺の技術には興味が薄かったのですが、この「操作のインターフェイスを自由にする」価値に気づいたことで、かぜん興味がでるきっかけにこのセッションがなりました。